医療の安全と質の向上に向けて、公益財団法人 日本医療機能評価機構による、病院機能評価(3rdG:Ver.3.0)を2024年3月12日~13日に受審(主たる機能種別 精神科病院/副機能種別 慢性期病院)し、2024年6月7日付で2度目の認定を取得いたしました。
病院機能評価とは、国民が適切で質の高い医療を安心して受けられるために、評価調査者(病院管理業務経験等を有している者)が医療機関を中立的・科学的・専門的な見地から評価するもので、第三者機関(公益財団法人 日本医療機能評価機構)が認定します。各種評価項目について審査され、病院組織全体の運営管理及び提供される医療について、一定の水準を満たした病院が「認定病院」となり、認定証が発行されます。
全国で2,174病院が認定病院となっており、精神科病院は164病院が認定されています(2025年12月時点)。宮城県内でみると、全病院数135に対し、29の病院が認定されています(2024年3月31日時点)。


S評価…秀でている/A評価…適切に行われている/B評価…一定の水準に達している/C評価…一定の水準に達しているとはいえない
2度目の審査において「主たる機能種別 精神科病院」では、前回審査結果より、9項目においてプラス評価となりました。なかでも当院が注力しているリハビリテーションに関する項目「リハビリテーション機能を適切に発揮している」において、当院初となるS評価を獲得することができ、A評価も前回より9項目増え、81項目獲得となっています。
「副機能種別 慢性期病院」では、全ての項目でA評価を獲得しました。
審査結果報告書より抜粋
精神科・内科の慢性期医療を中心に行っており、多職種によるチーム医療が行われ摂食・嚥下機能への取り組みも熱心である。特にリハビリテーションは非常に充実しており、患者の個別性に応じたリハビリテーションが提供されている。
地域に対しては公開講座・出前講座を積極的に行い、医療情報の提供を行っている。また看護スタッフの復職支援研修も行い、実績も上げており社会的活動への取り組みは評価できる。
病院は「慢性期医療をけん引し、だれからも選ばれる病院になる」を大目標として掲げており、訪問審査でも多職種による慢性期医療への熱意ある取り組みが確認できた。
第3領域 | 良質な医療の実践2
3.1 良質な医療を構成する機能1
3.1.5 リハビリテーション機能を適切に発揮している
当院のアピールポイント
定期的に患者ごとに必要なリハビリ提供量の見直しを行いながら、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士で評価・連携を行い、必要なだけのリハビリを提供できるよう治療計画を立案し、また組織構成している。各病棟ごとで申し送りやカンファレンスも実施し、他職種連携にも努めている。スタッフ数も理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・歯科衛生士・助手を合わせて157名在籍している。院内は365日稼働、介護保険も日曜以外稼働も継続できている。
審査結果報告書より抜粋
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当院のリハビリテーション
第1領域 | 患者中心の医療の推進
1.1 患者の意思を尊重した医療
1.1.5 患者の個人情報を適切に取り扱っている
1.5 継続的質改善のための取り組み
1.5.2 診療の質の向上に向けた活動に取り組んでいる
1.5.4 倫理・安全面などに配慮しながら、新たな診療・治療方法や技術を導入している
1.6 療養環境の整備と利便性
1.6.2 療養環境を整備している
第2領域 | 良質な医療の実践1
2.1 診療・ケアにおける質と安全の確保
2.1.4 情報伝達エラー防止対策を実践している
2.2 チーム医療による診療・ケアの実践
2.2.26 ターミナルステージへの対応を適切に行っている
第3領域 | 良質な医療の実践2
3.1 良質な医療を構成する機能1
3.1.6 診療情報管理機能を適切に発揮している
第4領域 | 理念達成に向けた組織運営
4.1 病院組織の運営
4.1.4 院内で発生する情報を有効に活用している
4.1.5 文書管理に関する方針を明確にし、組織として管理する仕組みがある
第2領域 | 良質な医療の実践1
2.2 チーム医療による診療・ケアの実践
2.2.4 入院の決定を適切に行っている
2.2.13 輸血・血液製剤投与を確実・安全に実施している(※前回は評価対象外だった項目)
2.2.20 身体拘束(身体抑制)の最小化を適切に行っている
2.2.23 ターミナルステージへの対応を適切に行っている