嚥下調整食の調理で大切にしているのは、“見た目”のおいしさ。献立名と料理のイメージがつきやすくなるよう、盛り付けや色合いを工夫しています。特にコード3、コード2は食材ごとにミキサーにかけることで彩り豊かに。
また、安全に飲み込むことができる形態を提供するため、日々調整を行っています。食材の種類によって酵素の濃度や増粘剤の量を変更し、大きさや厚さに配慮してカットしています。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2021より引用
行事食は特別感や季節感を感じていただけるよう、見た目や内容、ボリュームなどを考えて調理しています。嚥下調整食も柔らかさを考慮しつつ、視覚的にも楽しんでもらえるように見た目を工夫。
普段提供しない食材などを使用することで、患者さまに喜んでいただくと同時に、エームサービス職員のモチベーション向上にもつながっています。
夏祭り気分を味わっていただくため、「夏祭りといったらこれ!」といった屋台の定番メニューを盛り合わせに。なかなか病院食で食べる機会が少ないメニューを入れることで喜んでいただけるのではと思い、献立を考案しました。また、コード4やコード3もできるだけ常食に近づけ、みなさまが楽しんでいただけるよう、調理方法を工夫しています。
入院していても季節感が感じられるように、旬の食材をふんだんに使用しました。コード4の天ぷらは、薄く衣をつけて、さっと揚げたため見た目や味は常食と変わりませんが、柔らかく食べやすい仕上がりに。コード3はできるだけ見た目、味を常食やコード4に近づけて、切り方にも工夫を凝らして彩りにこだわりました。