リハビリテーション

当施設のリハビリテーション

当施設のリハビリスタッフは総勢30名が在籍しております(令和6年4月現在)。
当施設では入所・通所・訪問リハビリを行っており、施設入所・在宅復帰後に継続したリハビリが可能となっております。また、リハビリスタッフはいずれのサービスにも関わっており、顔なじみのスタッフが継続して担当することで安心してご利用いただけます。

老健のリハビリテーション

老健で提供されるリハビリテーションは、様々な職種がチームで行う「生活期のリハビリテーション」と「専門職が提供するリハビリテーション」に2種類に分けられます。

生活期のリハビリテーション

老健では、医師やリハビリテーション専門職の指導のもと、お風呂やお食事、トイレの場面など、生活の中の全ての動作をよりできるようにするための訓練として行うものです。
職員は、時には手を出さずに見守り、利用者さまが自分でできそうなことは、できるだけ自分で行えるよう手助けし、少しでもできることを増やしていきます。

施設で過ごすすべての時間が“リハビリ”

“リハビリ”という名の訓練ではないけれど、施設の中で過ごすすべての時間が明日へとつながる大切な時間。

「食べたい」という目標を叶えるために
立ち姿勢でお料理

「外の景色を眺めたくて・・・」、
自然と立ち姿勢に

ご自宅に帰った後の生活を想定して、
車の乗り降りも実践

専門の職員が提供するリハビリテーション

認知症の方に対して短い期間に集中して行うリハビリテーションや身体の機能を上げるためのリハビリテーションなど、専門的な知識と技術を持った職員によるさまざまなリハビリテーションプログラムが行われます。
運動や体操を通し、日常生活で必要な基本動作ができるよう身体的な訓練や、レクリエーション・趣味活動など、あらゆる作業活動を通して機能回復の訓練を行います。
また、言語のリハビリや飲み込みの訓練など、摂食・嚥下の問題に専門的に対応した訓練も行います。

リハビリテーションの種類

身体機能面のリハビリテーション

身体状況や動作方法を確認した後、自立支援に向けて利用者さまの能力を最大限引き出すお手伝いをします。ベッド⇔車椅子の乗り移り練習、座位・保つ練習、歩行練習など一人ひとりに合わせたリハビリを行っています。また、必要に応じて利用者さまに合った補助具を選び、提案・練習しています。

リハビリ内容
  • 疲れにくい身体作りのための筋力トレーニングやマシントレーニング
  • お箸でご飯を食べたり、一人で着替えるなどの生活に必要な動作の練習

言語・嚥下面のリハビリテーション

言葉が出てこない、発音が不明瞭などのコミュニケーション上の問題や、むせる・飲み込みにくいなどの食事の問題に対してリハビリを行います。

認知面のリハビリテーション

利用者さまの認知機能やこれまでの生活歴等を把握し、以前得意としていた裁縫やお料理などの活動に加え、他者交流・自宅への外出練習など、本来のご本人らしさを大切にし、引き出せるようリハビリを行います。

リハビリ内容
  • 計算問題や塗り絵、折り紙、絵カードなどを使用した訓練
  • 写真などを利用した回想法
  • 身体を動かしながら行うスクエアステップ

歯科衛生士による口腔ケア

誤嚥性肺炎や感染症予防として口腔ケアを行います。必要に応じて虫歯や歯周病、義歯の不具合に対し、歯科への往診依頼も行っています。

入所から退所までの流れ

病院を退院後に入所となった97歳女性の場合
  • 腸閉塞疑いによる1ヶ月半の入院生活ではほぼ寝たきりの状態からの入所
  • 日常生活動作が著しく低下してしまい、会話も難しい状態

【入所~5日】「食事摂取量が少ない」

言語聴覚士が適切に嚥下能力の評価を実施し、利用者さまに適した食事形態で食事を提供したことで食欲がアップしました。

ひ孫さんからのコップのプレゼントなど、ご家族の応援も励みになったようです。

【入所~1ヶ月】「リハビリへの意欲がなく、身体リハビリ拒否」

好きな雑誌を読むことで座位耐久性の強化、景色を見るために窓まで移動するなど生活動作の一部としての訓練を増やしました。

【多職種でケアプラン・リハプランを作成】

リハビリ専門職、介護スタッフ、ケアマネジャー、相談員など多職種でリハビリの進捗を確認し、今後について話し合います。

【入所~1ヶ月半】「自力でトイレに行きたいなど自主的に目標を設定」

表情が豊かになり、気持ちも前向きに変化し、トイレに行きたい、ヘアカット&カラーしたい、ずんだ餅が食べたいなど具体的な目標が出てきました。

【入所~2ヶ月】「息子さん宅への退所が決定!」

再度家屋調査を行い、自宅環境に合わせたリハビリを開始。目標や課題が明確になり、リハビリ意欲も向上しました。

施設内スタッフとのコミュニケーション

入所中は介護スタッフをはじめとしたさまざまな職員が、積極的にコミュニケーションをとることを心掛けています。

その中で入所者さまがリハビリへの意欲を持てるように、施設での生活を楽しんでいただけるように支援します。

退所後の流れ

施設入所から訪問リハビリ利用となったA様

股関節の手術後に病院で思うようにリハビリが進まず、疲れやすさや歩きにくさを感じていたA様。リハビリ目的で当施設へ入所されました。

屋内動作は改善したものの、屋外での移動には不安が残り、ご自宅でリハビリ継続のため訪問リハビリを利用することになりました。

コンビニまでの道のりを疲労感なく安全に歩行できることを目標に、ご自宅でリハビリ継続中!

入所から訪問リハビリ利用時は、入所時と同じスタッフが担当しています。

施設入所から通所リハビリ利用となったB様

足部の滑膜炎による入院をきっかけに当施設に入所したB様。ご自宅に戻られましたが、ご自宅での活動範囲の低下と加齢による機能低下から歩行能力の維持が難しく、運動の機会を継続して持てるよう当施設の通所リハビリを利用することになりました。

週3回通所リハビリテーションを利用して運動機会を持ちながら、認知面や生活動作の訓練にも取り組んでいます。

夏季・冬季やご家族の多忙な時期には入所され、リハビリに取り組まれています。